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ドイツ到着初日はK&M近郊のWertheimという郊外の小さな街に宿泊しました。近郊を流れるMain川では遊覧船が運行されており、白鳥やカモが人なっつっこく、寄ってきます。Werthimは石畳が続き、街一帯はまるでおとぎ話に入り込んだ様な錯覚さえおこしそうなかわいらしい場所です。

この風景の通り、美しいMain川からは想像できませんが、街のあちらこちらの建物がMain川の氾濫による洪水の水位の跡を残し、最近のものではちょうど一年前の跡がありました。街の小高い丘の上には1618年に建てられたWertheim Castleが建っており、街の象徴となっています。

K&M本社。馴染み深いマークが私達を出迎えてくれました。本社より約1km程はなれたところにメイン工場があり、営業担当のMichael氏に工場を案内していただきました。
工場入り口付近は商品の原料となるスチールが種類ごとに区分けされています。ロール状に巻かれたスチールは幅が80mmから165mmまでのいくつもの種類があり、作業はこれを元に切断、加工するところから始まります。



カットしたスチールを第一段階で職人さんの手作業により、機械でパンチし、第二段階でプレスします。後ろの棚にある部品を交換する事により、加工の仕方が換わります。プレスの職人さんも仕事の手を休めてカメラにご一緒してくれました。
ロール状に巻かれたスチールをカットする機械。重さは約200t程あり、1分間に120パーツをカット出来るそうです。
パンチとプレスが終了したパーツ。スタッフが持っているのは譜面台用ライト122Eのパーツです。加工の作業段階を1枚のプレートで表現しています。
1分間に146個カット出来る機械。(Wheels Aligner Machine)スタッフが持っている物はミュージックスタント10100のパーツ。
この機械にパーツをセットした後、つい立をはさんで同様の機械があり、つい立を中心に180度回転して、向こう側で溶接します。
Michael氏が持っているのは、カット、プレス、溶接が完了したキーボードスタンドです。


クローム/ニッケルはこの様な枠にセッティングされて、液体の入った大きなプールの様な容器に順々に入れられて、加工を繰り返されます。約1時間後には、表面が鏡の様にきれいに加工されたパーツに出来上がります。全体の割合としては、約20%がクローム、80%がニッケルとの事でした。なお、ブラックの場合は20分程時間をかけて黒を発色する粉を吹き付けて、約200度の温度で定着させます。
洗浄から乾燥まで行う機械にパーツを手作業でセットしていきます。色々なパーツが吊り下げられてゆっくりと移動していき、約2時間後には洗浄、乾燥が終了します。


各パーツはコンピュータで管理され、組み立てる際に、そのパーツごとに自動的にパッキングされ、何台かの専用のエレベーターで運ばれてきます。組み立てセクションには3つのベルトコンベアーがあり、それぞれ12〜16人程のスタッフで組み立て作業をしていました。
組み立て終了後の商品はベルトコンベアーに載せられて梱包するスタッフのところに運ばれます。

倉庫には各棚ごとにどの商品が納められているか大きな写真でわかる様になっています。 左側の背の高い人はシッピングエリアのスペシャリストでサウンドハウス担当のAlen氏。右側は案内をしてくれたMichael氏。
こちらは事務所の裏側にあるプラスチックパーツ工場です。プラスチックパーツの原料となる小さな粒をパイプで吸い上げ、高熱で溶かして、パーツに仕上げます。
工場視察終了後、K&Mのロゴの入ったニッケル製の灰皿を頂きました。これもコンピュータで精密に指示を与えられる様に3Dで表してカットする機械で製造された物です。
第二工場の全景
K&M工場視察を終えて:
Michael氏の案内の元、約300mx500mという広い敷地の中にある工場を見学しました。7時から17時30分までの勤務時間中、ランチタイム1時間、プラス何回かの15分間の休憩を取りながら年齢層も幅広い、約160名のスタッフが働いていました。高性能な機械作業部分と、ひとつひとつスタッフによる地道な手作業部分とが非常にうまく組み合わされた工場であるという感じを受けました。色々な段階を経て、様々なパーツが出来上がり、そしてそのパーツが組み合わされて商品になっていく様子はとても興味深く、そこにはドイツの伝統的な職人魂が込められた商品が出来上がっていました。このようにして作られたK&Mのスタンドは世界中のステージで活躍しています。代理店のひとつであるサウンドハウスもK&Mの職人魂を大切にしつつ、日本のお客様に提供出来るように努力していかなければならないと思いました。
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