2004年、5月30日より6月2日まで、中国北京市においてCALM展示会が催されました。既に楽器や音響業界のショーの定番としては、NAMMショーやフランクフルトのメッセが有名ですが、ここ数年、それらのショーは展示ブースの数が減少し、規模がどんどんと小さくなっていく現象が見られます。特にアンプやスピーカーなど、ハードウェア・メーカーの撤退が著しかったのですが、そのNAMMやメッセの現象に反比例して、中国のCALMショーが飛躍的に成長してきました。

そして本年度のショーはフランクフルトのメッセを意識してか、4日間の開催日のうち、最初の2日間は業者関係者のみ、そして残りの2日は一般公開という同じスタイルをとったのです。もちろん実態はそこまできちんと管理できていないのですが、その意気込み、方向性としては明らかにメッセに追いつけ、追い越せ、という勢いを感じないではいられませんでした。会場もメッセと同様に10数棟に渡る大型ビルディングの大半をフル活用して、ジャンルごとに建物を上手に分け、入場者が見やすいように工夫されていました。

特徴としては、欧米のショーでは、ハードウェアの展示メーカーが極端に減少していますが、その分がまるまる増加し、何百社も展示をしていること。その反対に、欧米のショーで拡張の一途をたどるソフト関連のブースの展示はさすがに少ない、ということがあげられます。それゆえ、CALMショーはまさにスピーカー、アンプ、照明機器の宝庫と言っても過言ではないでしょう。ここで探せないものはまずないはずです。

ソフトを見たければ、あっさりと欧米のショーに行って頂戴、と言わんばかり。他のショーとの見事なばかりのコントラストでした。中国恐るべし!今後も目を離すことはできないどころか、これからの数年間、この巨大市場の成長と共に、ハードウェアの進化を見届けることになることは間違いありません。楽しみですねー。面白いですねー、すごいですねー、と感動を覚えながら、早速、ショーの玄関をくぐり、自分の目でしっかりと確かめることにしました。
CALM EXPO 2004--Page1へ
CALM EXPO 2004--Page2へ
CALM EXPO 2004--Page3へ
CALM EXPO 2004--Page4へ

海外展示会レポート一覧へ
CALM EXPO 2004 公式ウェブサイト