PLASA2000速報 in LONDON
PLASA2000 -London-
 9/11〜13の3日間、ビートルズに始まり黄金の70年代ハードロックを支え、一部の熱狂的ファンを持つカンタベリー・ミュージック・シーン等一筋縄でいかない、良い意味での"へそ曲がり"音楽発祥の地(言い過ぎか?)イギリスの首都ロンドンにおいて、厳しい残暑の中、音響と照明機材のショー、PLASA2000が行われました。
会場は去年に引き続きアールズコート展示場。
煉瓦造りの建物の中、駅前に突然会場が現れます。
何となくこの古めかしい建物が、いかにもロンドンらしさを醸し出していて良いカンジ。
今年も大いに期待ができる!!
エントランスを抜ければ、いきなり大砲のようなピンスポットのお出迎え。
劇場で使われている大容量のピンスポも、ミュージシャンにとってはこれからの必需品なのかもしれない。
何はともあれ、スポットライトがあたってくれなくちゃ、ステージ・パフォーマンスも淋しい。
こんな超デカ・ピンスポットが格安で入手できる日も間近に迫っているのかもしれません。


今回のショーの全容を眺めてみると、大変なセットアップに思えてきます。

まずLOWERDECKなるメイン1階フロアと、TOPDECKという2階のフロア。


しかし、どちらが音響でどちらが照明かという分別が無く、思いっきりランダム。ちょっと統一性に欠けてしまうような・・・。
でも気にしな〜い、気にしな〜い。


ご当地、ALLEN&HEATHのブース。
GLシリーズを筆頭にWZシリーズも健在。
サイズ問わず、相変わらずの良い音を提供。
今回はWZシリーズのリアパネルの写真もおまけでつけます。
アナログ・ミキサーの雄として活躍しているSoundCraftやYAMAHAと激戦していると言っても、過言ではないでしょう。


ここLondonでもDJの人気は抜群!
ノリにノリまくって踊る人も多い中、STANTONのブースではYシャツにネクタイ姿のおじさんが、コーラ片手にスクラッチ!

STANTONのカートリッジも同等に人気があり、ユーザーは耳で聴き手で触って、気に入ったブランド商品をゲットすることでしょう。
他にCDプレーヤー用のコントローラーも展示してましたが、デザイン的にはみんなほんとに良く似てます。

日本でも徐々にスタンダードの地位を築き上げようとしているAMERICAN DJのブースでは、CDプレーヤーのセットを展示。
いつの間にか巨大メーカーにのし上がったのがこのADJであり、本国アメリカ、ヨーロッパ共に人気は抜群。
ターンテーブル派のあなたも是非一台、といわず二台いかが!?

こちらはDENONのノリノリコンビ。
ノってたわりには観客動員ゼロ。
電音の文字がやたら暴走族チックに見えたのは私だけでしょうか?

NewYorkでは漢字付Tシャツが流行っているとも聞いていますし、ロンドンっ子にはこのキャラクターが受けるのでしょう。

巨大、ド派手、ド迫力の大御所 MARTINの照明ブース。
デモも申し分無く、まさに王者の貫禄といった感じです。

照明機器の価格破壊も訪れてきている昨今、誰もが照明システムで遊ぶ時代の夜明けかもしれません。

こんな派手な照明システムはいかが?
何でもアリのこの時代、お客を楽しませてくれるギンギラギンの照明には熱い視線が注がれます!!

TOMCAT(ふられ気分で〜ではありません。メーカーの名前です。)の回転物。


遊園地にこんな乗り物あったような・・・。
やっぱり照明システムは豪快なのが良いですね。
そしてそれだけのシステムを活用する大ステージでの演奏を夢見ているミュージシャンも少なくないでしょう。


さて、スピーカー部門では地元の名門TANNOYのTシリーズがずらりと並べられ、あの切れの良い音をビシビシ飛ばしていました。
モニターではかなり好評を博しているので、SRスピーカーも一気にいくのでしょうか?
今後が楽しみなメーカーですね。

サウンドハウスファンの方ならお馴染み、CERWIN-VEGAのブースでは新型 V252、LR36が発表され、話題に。
独創性という点ではどこにも負けない気がします。
創設者であるジーン氏のガッツを感じますね。

JBLブースは中央にSRXファミリーが陣取り、精悍なルックスを披露。
しかし音が聴けるようにセッティングされてなかったのは残念!

眠れる巨人が新作を出してくる日も近いのではないでしょうか?
JBLの今後に注目したいです。

MARSHALLやその他のギターアンプと絶妙のコンビネーションのCELESTIONのブース。
向かって左側がスピーカーの展示なのですが、右手のビールの入った冷蔵庫のほうが目立っておりました。

そうそう、やはりショーというのは「皆でビールを飲む所」でもあるのだから(笑)、あまり固い話ばかりしないで、今夜はビールで乾杯でもしましょう。


SKBのショックマウントに搭載されたDBXダイナミックプロセッサー達。
ブルーシリーズもさることながら、このところ抜群の売れ行きのマイクプリアンプ386もしっかりラックマウント。
これはイギリスでも例外ではなく、もはや全世界のスタンダードとなるべく成長過程のように思えました。


意外に(失礼)迫力のYAMAHA PM1D。
ホントに失礼なのですが、意外に良い雰囲気してるんですよね、このミキサー。
今YAMAHAが真剣に広告展開に取り組んでいるこの商品、これからの腕力が見物です。
もしかして定番となる力が本当にあるのかも。
要注目!!
あとSU700とREDなる商品も紹介されていましたが、お客のノリは今一歩。
PIONEERからはCMX5000が出展。こちらも見ている人たちは日本人ばっかり。
でも、誰が見ていようと良いものは良い、売れるものは売れるのです。
PIONEERも立派な機器をガンガン作りまくっている気がしました。



 音響を中心としたかたちで紹介させていただきましたが、実際には照明関係のブースが大半を占めており、これは1960年代後半からのスインギングロンドン、サイケバンドのライトショーなどを考えれば、元々この国には音楽と照明の関係がずっと根強く残っている証拠で、当然のことなのでしょう。
 ロンドンの街中をギター片手に歩く人達もめっきり減り、DJが台頭している中で、片やボブ・ディランやスティーリー・ダンが会場を埋め、懐かしきかなクリス・ドレヤとジム・マッカーティーによるヤードバーズ再結成(もちろん3大ギタリストは欠席)など、なかなか愉快なロンドン情報でした。

海外展示会レポート一覧へ