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速報!!
NAMM SUMMER SESSION in Nashville
さあ!今年もやってきましたアメリカ合衆国はテネシー州ナッシュビル!楽器と音響機器の祭典NAMM SUMMER SESSION 2001!!
ナッシュビル空港につくと到着ロビーにはGibsonギターとテネシー・ウィスキー、ジャックダニエルのディスプレイが出迎えてくれました。気分はすっかり、シンギング・カウボーイです!!
今回はプログレ&多弦楽器大好きの「マエナミッチ」とアコギ大好きデザイナー「マッちゃん」がお送りします!!
早速会場入り。かなり引いても画面に入りきらない巨大なナッシュビル・コンベンション・センターです!

センター内のアリーナでは主にDJ関係及び照明機器メーカーのブースが集まっていました。楽しそうだ!
さて、最近売り出し中の、ミキシングコンソール・メカの人気急上昇株、PHONIC。日本ではサウンドハウスがプロデュースして話題沸騰中ですが、抜群のコストパフォーマンスを誇るアナログ・ミキサーやパワードミキサーはアメリカでも注目が集まっています。
今や、日本のDJにもすっかり認知されてきた、ラックケースや各種ケースでおなじみのODESSEYも照明機器を多く展示。奥でバーチャルな炎を上げているのは「Afterburner」。スモークの中で幻想的に輝いていました。
ANTARIのブースで妖しい揺らめきを放つ炎が…こちらは「DIABLO」別名「悪魔」?!この他にも同じ原理で炎を演出するバーチャル・ファイヤー?!は、あちこちでは多用されていました。アメリカでは大ヒット商品になっているようです。日本でも人気爆発か?
次はラックケースのブースを見てみましょう。いかにも頑丈!全てがデカくて頑丈なアメリカ本土においても独特の威圧感を放つROAD READYの各種ラックケース。風格さえ漂うヘビーデューティ感は他社と比較しても圧倒的な存在感を誇示していました。日本でもサウンドハウスが後押しし、ROADREADYのネームバリューはこれからどんどん拡大していくことでしょう。
続々と新作を発表するAUDIXはドラム&パーカッション用マイクFusionシリーズを発表。洗練されたルックスにこのフライトケースのセット。いかにもイイ音が録れそうですね!
アメリカではROLAND,YAMAHA,と並ぶ3大メーカーのひとつPEAVEY。メインホールの正面に大きなブースがありました。いきなり現れたのはCIRRUS BASSのキルテッド・メイプル・バージョン。美しい杢目は圧巻。さらに奥にはEVHなどのNEWカラーバリエーションが!近いうちに日本にも登場するかもしれませんね。
新製品のWiggy。実際にみると結構デカイ!!音のほうは?…なるほど、クラッシックな外観どおり、まろやかで芯のある温かい音。といった印象。50’Sのアメリカン・サウンドを21世紀にリニューアルしたといったところか?!
さらに、新製品のサブ・ハーモニック・ジェネレーター「KOSMOS」やポータブルPAシステムESCORT、新作SRスピーカーSP-Xシリーズなどが断然注目を集めていました。
PODシリーズでお馴染みのLINE6はこじんまりとしたブースに落ち着いた雰囲気の中で展示してありました。展示品はさほど多くありませんでしたが内容は他の追従を許さないと思えるほど中身の濃いものでした。やはりラック仕様の機器はギタリストも重宝するものですね!
こんな商品があったらいいなと思っていた人も多いと思われたのが、STOMP BOXシリーズのラックタイプ。上からECHO PRO、FILTER PRO、MODULER PROの3種類。ステレオ入出力でMIDIコントロールも可能。キャノンジャックも装備してますのでスタジオでも力を発揮すること請け合いです。
あれ?ニュータイプのコンボアンプだ、と思ってよくよく見てみると…。VETTAという新製品で、なんと一度に2種類のアンプ設定が可能!さらにSTOMP BOXを3種類まで設定可能という優れもの!専用のフットペダルはFLOOR BOARD同様本体より電源供給しているため余計なケーブルが必要無く足元すっきり。
コンボのほかヘッドタイプもありました。もうこれ一台でライブもスタジオもOK。他社も今後はこの路線を追うことになるのでしょうか。
ドイツのメーカーが集まっているブースの一角にK&Mが出展していました。今回こんなかわいい譜面スタンドを展示していました。スケルトンでくまのぬいぐるみがくっついていて、思わず口にだして「かわいいーー!」と言ってしまったのは僕です。
広いスペースを生かしてか、日本では見られないほどドラムのセットを置いてあるブースが結構沢山ありました。それを叩き放題叩いている子供がいたのですが、これがまたほんとに上手!こんな低年齢なのに大人顔負けの腕前の持ち主ばかり。見ているだけでも楽しいですね。
あ、こっちでも叩いているなと思って行ってみたら…。ペダルに足が届くのもやっとの3、4歳の子供がばっちりロールや8ビートを決めていた…。しばし絶句の後、顔がほころんでいました。その子が…。今度は2バスかよ…。将来どうなることやら…。
次のブースはケーブルメーカーのHOSA社。たかがケーブル、されどケーブル。かゆい所に手が届く多種多様のケーブル&コネクター達にユーザーも納得!そんな中、紹介されたマイクケーブル。とにかく激安で、これがアメリカではバカ売れしているそうです。

新製品として、ADATフォーマット用のパッチベイが紹介されていました。まだまだ需要のある規格なので「おお!」と 注目されるユーザーも多いのではないでしょうか。モジュールタイプになっているので別売りのモジュールと組合せてシステムアップが可能!こういった商品に今後も期待したいものです。

笑顔が素敵な女性は営業のジェニファーさん。写真を撮った後、恥ずかしそうに後ろを向いたしぐさがとってもチャーミングでした。
ナッシュビルとは全く雰囲気の違うPOPなブースを発見!チェアガールの格好をした女の子が面白い楽器を陽気に紹介してました。花の格好をしていてZO-3顔負けの可愛さ!チャラチャラしている割には音はしっかりしていて弾き心地もGOOD!ピンク色の小さい箱みたいなものは何とアンプ!徹底してかわいらしさを追及していました。
記念撮影にはボンボンを持ってポーズ!ちなみにアメリカでもボンボンって言ってましたよ。
シンセサイザーの老舗、MOOGからは名機MINIMOOGの新製品を出展していました。
大き目のツマミに木製のボディ。どれをとっても名機の風格を漂わせていますが、MIDIやプリセット等の現代デジタル機器にも対応した汎用性の広いモデルになっていました。
デジタル全盛の時代にもまだまだMOOGはがんばっています。

ナッシュビルはカントリーミュージックの街。ギター同様、バンジョーも多くの人々が楽しそうに弾きまくっていました。バンジョーだけの出展もあり、そんなブースではセッションもよくやっていました。このブースの前では、バンジョー・セッションなのにマレットの音が…?!よくみると真ん中の人が弾いているのはMIDIバンジョー!なんでもMIDI対応になってしまって、そのうちMIDI三味線とかMIDI琴とかできたりして…(実は既にあるのでは?)。
例年に比べると楽器関係は若干トーンダウンした感がある今回のNAMMショウですが、
ライティング、DJブースは元気が良いように思われました。シンガポールでも大掛かりなステージを作っていたがナッシュビルでも各ブースが趣向を凝らしていました。中にはJOY300や、バーチャルビームといったおなじみのものから、フォグマシン、バブルマシンも多種多様に揃っていました。中にはホームユース程度のオモチャみたいな物も…。
DJ関係を色々見て歩いていたところ、老夫婦がバブルマシンから出てくるシャボン玉を見ながら笑顔で楽しそうに何かを話していたのが印象的でした。すごく仲良さそうでした。年をとってもあんな素敵な夫婦でいたい…。
アリーナの一番奥ではライティングに 関するディスカッションが行なわれていました。写真では解りづらいかと思われますが、コボ・カラーなど機種の特性で4つほどに分類してありました。もうライティングシステムも個人でプロデュースする時代。自分でライブ会場全てを作るところまでいってしまうかもしれませんね。
そのアリーナの片隅では何やら音響機材とは無縁の怪しげなBOXが2台・・・。
中には人がうつぶせで横になっている。そして上からかぶっているカバーの中には洗濯機のように水がジョブジャブと踊っているではないか!!
この人、インスタントシャワーでもやっているのかと思いきや、ちゃんと洋服を着ている。拙い英語力でよく読んでみると、なんと水を使ってマッサージをしていたんです!ビニールの上からなので服も濡れずにマッサージできるというワケ。ちなみにお値段は8分間$10.
DJ関係のブースは、パイオニアが一番元気でしたね。DJが入れ替わりプレイしていて、つい見入ってしまいました。
NUMARKは比較的落ち着いた感じで、一見マフィア風?!のいなせなスキンヘッドのお兄さんが商品説明していました。
その隣ではSTANTONのブース。なんだかスクラッチの仕方を教えていたみたいでした「こうか?」「そうそう、そんな感じでもっと速く!」「う〜ん、難しい!!」といっていたかどうかは解りません!!ちなみにTECHNICSのブースにはターンテーブルが見当たりませんでした…。
JBLのブースは全体的に地味な印象。ここに限らずスピーカー関係、特に大手メーカーは何か物足りないものを感じました。アメリカは現在経済状況が悪いのでそういったことも反映しているのでしょうか。
中国、シンガポールとノンブランド品がブランド品をしのぐ勢いの中、NAMMショーではそういった製品はあまり見かけませんでした。むしろマネやコピーよりもオリジナリティを重視しているように感じたのですが…。
アラ?!このマイクはS●UREのB●TA57、58ソックリ。新製品がこれではいかがなものか…。

さてギターのセクションに移りましょう。
ギターのコピーといえば、ミュージックマン時代のエディ・ヴァン・ヘイレンのコピーモデルは結構ありました。ここなんかは全面に押し出しているし…。やはり彼の残した功績はもはやスタンダードになって来ています。そんなエディの元気な姿を一刻も早く見たいものです。
日本でおなじみESP。サウンドハウスにもここのギタークラフト出身のリペアマンがいます。いつもとんでもないデザインとで我々を驚かせてくれますが、その中で目に止まったのが「猿の惑星ギター」例のラストシーン、廃墟の中の自由の女神。猿の顔もリアルで一目見て「あ、コーネリアスだ!」とわかるほど。リメイク版の猿の惑星がもうすぐ公開されるのに合わせたタイムリーなギターでした。
ギターアンプも老舗マーシャルから各社有名メーカーまで多数出展していましたが、どうもパッとしない。ただキャビネットを積み上げてあるだけのところが多い中、コンボ・ヘッド共目がさめるようなネオンライトブルーがとても美しかったヒュース・アンド・ケトナーを取り上げましょう。
ヘッドタイプに至ってはロゴが浮かんでいるように見え、薄いシースルーブルーの奥には真空管が見える。そんなアンプがステージにあるだけで演出度アップでしょう!!
【 多弦マニア、木製ハープを弾く 】

個人的に弦が多い楽器が大好きな私は、こんなものがあるとすぐに弾きたがります。ボディはこまかな彫刻が施されていて、家具もしくはインテリアのよう。弦は全てナイロンで、柔らかく温かい音がしてポロロ〜ンと弾くだけで陶酔してしまいそう…。
【 多弦マニア、15弦ベースに感動 】

WARRIORというメーカーに並べられている多弦ベースの数々に思わず目を奪われてしまいました!
5弦、6弦ならいざ知らず、15弦ベースベースを発見してしまったのでした。これはチープトリックのトム・ピーターソンが4弦に2本づつオクターブ高い弦をつけていたのと同じく、5弦ベースに2本づつ余計に合計15本の弦が張られているのでした。
ネックの握りも思ったより太くなく、フィニッシュも美しい。他のブースも7弦ベースなどがありましたが、完成度からいってここがダントツ!
こういった多弦ベースのピックアップはほとんどがバルトリーニのピックアップを使っている場合が多く、バルトリーニの信頼性の高さを物語っているようでした。
パンテラなどの使用で有名なDEENのブースには意外にもアコースティック・ギター&ベースも置いてありました。とてもしっかりした作りでせまいブースの中で大手アコギメーカーに負けないほどラインナップも豊富で納得!! もう絶対オススメ!!!! 
…え?なぜそこまでススめるかって?隣のブースのPaul Read Sumithは取り上げないのかって??
それは…。

SEXYなCOWガールがいたから!!

カメラを向けると逃げちゃうんでこのショットが精一杯でした。
…ってあんたストーカーか!!
ROLAND/BOSSでは新製品のデモがたくさんおこなわれていました。中でもBOSSのギター用マルチエフェクターGT-6はいままでのGTシリーズの流れを汲みながらも驚きの機能を搭載しています。一度サンプリングしたフレーズをなんと押えてある音程に変化させることができるのだ!! まさにプレイヤーのイマジネーションで多くのことができるマルチエフェクター!!
ROLANDとして新しいキーボードが出展されていました…が、名前が「FANTOM」。アルファベットと名前が並ぶいつものパターンと違う…。さらに見た目もなんだかTRITONに似てない?!中央にディスプレイがあって、その周りにつまみが並ぶ…。しかもディスプレイの中のレイアウトもなんだか似てるような…。ROLANDらしさというものがうすくなっているのでしょうか?それとも機能を追及すれば似てくるのかな?!

さあ、カントリーの殿堂。ナッシュビルに来たからには、アコースティック・ギターを見ていかなければなりませんね。今回のNAMMでも一時期の盛りあがりにはかけるものの、ナッシュビルという土地柄もあるのでしょうか、ギター(特にアコースティック)とドラムの展示が多かったように思われます。
そしてやってきました。アコギの王道C.F.Martin。いつもより若干ブースが小さいですが、いや〜今年もやってくれました。スペシャル・モデル! Martinギターシリアル#750,000を記念して造られた「D-45 Peacock」!!
派手です! 派手過ぎます!! こんなの見たことありません。
C.F.MartinIV世自ら、「ど〜だ!」と言わんばかりに裏まで自慢してくれました。
ココまで来るとお値段気になりますね〜。
話題になったド派手インレイD-50($50,000)がかすんで見えます。
もう想像もつきません。


コンなの触れないと思うでしょ〜?!そこはNAMMショウ!弾いてきちゃいました!音はココまでやっちゃったらどうでもイイって感じですが、そこはそれ。さすがハカランダを使って造られたMartin最高傑作!ドスンと重い音に繊細な高音が絶妙にマッチしたルックスにたがわぬ高貴な音でした。
 
さあ、Gibsonはっと…「アレ??」ない!どこにもない!!
今年はEpiponeの展示のみかとおもったら、ちゃっかり会場の外のTheGibson Cafeの前に例のトレーラーが停まっていました。中にはもちろんGibsonギターがギッシリ!!これなら業界の方々と会場内に入れない一般の方々両方に見てもらえますね!

もちろんそのほかのSANTACRUZ、Larrivee、Collingsなどなど、アコギマニア生唾物の高級ギターメーカーも揃い踏み!

 

 

近年日本でも爆発的にヒットしたTACOMAやアメリカで根強い人気の日本製メーカーALVAREZ Yairiもありました。

目についたのがLodenやTaylorといった生音重視の高級ブランドでさえ、ピックアップが標準装備になってきたこと。やはり時代の流れか…。

 

 

しかしながら、各社工夫を凝らして自慢の生音を犠牲にせずラインの音もしっかりとしたいい物に仕上がっています。

アコースティック・ギター・ピックアップ専門メーカーもいくつか
出始めています。日本でも最近評判の「B-Band」。
デモ演奏の前には常に人だかりがあり、サウンド・クオリティの高さを実証していました。


「OCEANA SENSOR」は複数のマイクを組合せてサウンドを作るシステム。試奏のつもりが思わずセッションに!山崎まさよしを弾いたら「それ、いい曲だね!!」と言われちゃいました。オリジナル弾けばよかったかな?!
ポイント・ピエゾ・センサーに2つのコンデンサーマイクを組合せて作り出す音はアコースティック感タップリ。 最近のトレンドとしてはピエゾにコンデンサーといった複数のマイクを組合せてアコースティック感を出そうという試みが主流のようです。各社ハウリング対策に工夫が見られます。
STOM STICKは3本の弦にオープンチューニングで弾くだけで曲になってしまうという楽器。ウクレレより簡単かも!
デモをやっていた女の子が可愛かったので?!思わずセッション!!
たのしいな〜…この楽器?!
NAMMショウ名物「万国パーカッション大セッション大会」貸し出されたジャンベなどの太鼓やパーカッションを中央の指揮者の指示で一斉に叩く!!これがまた壮大なサウンド。
終了後は拍手の嵐!! これを聴くと「ああ、NAMMに来たな」と思います。
21世紀のNAMM SUMMER SESSION NASHVILL。もはや現地で実物を見なくともある程度の最新情報が手に入るという、インターネットの発達による情報伝達の変化と、アメリカ国内の景気の変化によるものと思われる、各社ブースの規模の縮小はちょっと気になりましたが、MUSIC CITY NASHVILLの音楽魂はまだまだ健在! アメリカ国内はもとより、世界中から集まってきた音楽関係者とビジネスだけでなくまさに音楽で交流できる素晴らしいイベントでした。

今年は秋に東京でも楽器フェアが開催されます。日本でも景気の動向が気になるところではありますが、音楽を生業としているものとして、日本の、そして世界の音楽シーンを盛り上げていけたらと思います。



【 特別付録!! ナッシュビルで出会った有名人! 】
会場を歩いていると派手でデカい金髪ドレッドの黒人…。一発でわかりました。あ!べースマガジンで見た人だ!そうです!TMスティーブンスです!我々を見つけると「日本人ですか?」と流暢な日本語で話しかけてくれました。
「10月にクラブクワトロでライブやるから来テネ!」と告知した後、がっちり肩を組んで1ショット!気さくで人柄が伝わるすんごく良い人でした。
TMスティーブンス最高!!
そしてBANK OF AMERICAの前に座っていた故チェット・アトキンス。隣の椅子が空いていたので一緒に記念撮影をしていただきました。

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