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今年も"Inter BEE国際放送機器展"の季節がやってきましたっ〜!サウンドハウスのInterBEE常連特派員服部とアシスタント保延がレポートさせていただきます。見学当日の11/16は好天に恵まれ、気持ちよく幕張の会場に到着することができました。朝早くから沢山の方々が見学に訪れていました。我等も至急GO!!
国際放送機器展という名称から察するとおり、映像製作技術や放送技術の出展が多い中、音響技術もこれに負けずに追従していたようでした。特に音響の分野では、次第に一般家庭に普及し始めたDVDなどに応用されている5.1ch対応型のミキサーや、それ以上のチャンネル数を有するサラウンドシステムが注目を集めていたようでした。
まずはMegafusionオーサリング事業部に突入。映像と音楽の融合をテーマにした次世代型シーケンサーSteinberg Nuendoが展示されていました。本年度店頭市場に上場したこともあり、メガフュージョン取扱いのプロダクツには熱い視線が注がれていました。
ブースの後ろにまわると巨大なスクリーンに映し出されたNuendoのロゴマークが!!
ここでSteinberg社の期待の新星、Nuendoのデモンストレーションが行なわれていました。これからビジュアルクリエイターを目指す人やサウンドエンジニアの皆さんも必見の価値アリ!

Nuendoの画面は、本当にCubaseそっくりです。最近はこのようなシーケンサーで映画の音楽やドラマ等の音声が加工されています。
発売されてからまだ1年程度ですが、この人気の秘訣は“ネイティブ環境でも圧倒的なコストパフォーマンスが得られる”というところにあります。Nuendoのデモンストレーションでは、見かけは重そうなオーディオと映像のトラックが快適に動作していました。
こ、これはCubase、Nuendoなどを完全にコントロール可能なHoustonではないでしょうか?最近は、さまざまなコントローラーが発売されておりますが、やはりSteinberg製が対応度が高そうで安心できます。全国のCubaseユーザーの皆さん、本当に発売が待ち遠しいですね。

さて次は、いまやレコーディング業界の標準機であるDigidesign Protoolsの展示ルームです。今回はProtools用コントローラー、Control24が展示されていました。
特にProtools+Control24は快適かつ安定性のよい動作で観衆を圧倒しており、まだまだProtoolsの時代は続きそうです。

こちらがそのControl24です。フェーダーがぐりぐり動きます!!そのスピードときたら何と早いこと!しかも最近のオートメーションフェーダーにありがちの「ガチガチうるさい!!」ということもなく、静かに動く良質のミキサーでとてもいい感じです。
Timeloadのブースに行きました。やっぱりひときわ目立ったのはADコンバーターの最上級品と言われるdCSシリーズの製品です。プロのレコーディングスタジオではおなじみのADコンバーターですが、その価格はなんと数百万円!!
ここで一息。Appleのブースに行ってみました。やはり音楽系だとメインコンピューターはMacを使う人が多いですよね。頑張れ、Mac!!
展示では、Mac OS X、DualCPUのMac、映像編集ソフトなどが展示され、とても賑わっておりました。しかも、ブースが非常にデカい!この大きさには圧倒されました。
コンピューターミュージックがこれほどまでに成長し、市民権を得られるようになったのは、Macのおかげといっても過言ではないと改めて感じさせられました。
次は、ローランドのブースです。MIDI機器などの新製品とInterBEEらしく(?)映像製作用の機器の展示もありました。でも何故かしら前年よりもブースが小さく感じるのは写真のせい?
Rolandの新製品のキーボードFantomです。大型ディスプレイ搭載で、操作性や立体感ある音色はとても魅力的でした。最新のアルペジエーターが搭載されているので、これ1台あれば何曲でも作れてしまいそうです。
そしてFantomはシンセサイザーなのにSPDIFのオプティカル、コアキシャル出力端子も備えています。また、RolandならではのSRXシリーズのスロットに2スロット、SRJVシリーズを1スロット装備しています。そしてシーケンサー部は、16partで構成!更にすごいのは、どのモードからでもRecボタンを押せば瞬時にレコーディングが開始されるところです。これならあれこれいじっているうちに大切なフレーズを忘れてしまうということがありませんよね!
上段が、UM880、下がXV5050です。UM880は、最新のMIDIインターフェースで、USB接続、8IN/8OUTです。下のXV5050は1Uサイズに凝縮されたMIDI音源モジュールで、ウェーブエクスパンションボードとして定評あるSRXシリーズを2枚まで装着可能です。デジタルアウトはオプティカル、コアキシャルともに備えています。USB接続端子もあるので、ダイレクトにコンピューターに接続可能になりました。ともに期待の新製品です。
PA用ミキサーで定評のある VM7000シリーズの最高級品VMC7200+MB24の展示がありました。こちらの商品はローランドのデジタルエフェクトボードVF8F2を追加することで最大9系統のエフェクト処理ができ、5.1chにも対応しています。
AudioTechnicaの展示ブースでは、杏里、森山良子、安室奈美恵などの著名人が現場で使ったというワイアレスマイクの展示がありました。
音響特機のブースでは、PA用大型ミキサーの出展がありました。ALLEN&HEATHのPA用コンソールは存在感があります。いろいろなコンサートから培ったノウハウや経験が一つ一つの機材に活かされているそうです。
M-AUDIO Japanのブースでは、現行の人気機種とこれから発売される最新モデル機種の出展がありました。なかでもUSB接続なのに24bit/96Khzアナログ 4IN/4OUTを持つQUATTROに人気が集まっていました。多種多様のモデルを見ている間に、何となくM-AUDIOが今、一番人気になっている理由がわかってくるような気がしました。
左の商品はOMNI I/Oです。DELTA 66やDELTA44、QUATTROなどに接続することによって、2系統のマイクプリアンプや2系統のヘッドフォーンアウトなどアナログミキサー並みのI/Oを得ることができます!!
右写真上の商品は新発売のDelta R-BUSです。Roland商品に対応しているR-Busにこちらを接続すれば、コンピューターとR-Bus商品との間でアクセス可能です。
 
右写真下の商品も新発売のDelta TDIFです。こちらはTASCAM製品に対応しているTDIFに接続します。M-AUDIOって本当にいろいろなオーディオインターフェースに対応してますね!
次はYAMAHAのブースです。とにかく大きなブースでした。会場には数多くの音楽ファンが詰め掛け、デモ展示を見入っておりました。大会社のブースは大きい、観客は多い、商品は沢山、の三拍子が揃っていました。
YAMAHAは毎年、最新の技術を発表し、私たち音楽ファンを魅了して止まない製品を送りつづけています。今年〜来年の目玉商品を発掘してみました!
今年発売の大人気シンセサイザー、MOTIFを発見!!立体的な音と高度なシーケンス機能などが搭載されています。後ろに次世代のオーディオインターフェースと言われている、M-LANインターフェースが展示されてました。早くM-Lan対応商品が増えることを待ち望んでいる方も多いのではないでしょうか。
AW4416が横一列に並べられ、観客を圧倒していました。AW4416は音質、機能、操作性すべてを取っても優れている統合型ワークステーションです。
YAMAHA PM1Dの展示がありました。コンサートツアーから大規模ホールまで、さまざまな使用に耐えるミキサーです。
最後はTASCAMの展示ブースです。デジタルミキサーやCDプレーヤー、カセットデッキなど幅広い製品を世に送りつづけているメーカーです。特に、今回は新しいミキサーが2機種が登場したことによって、ブース内ではこの2機種に注目が集まっていました。
SX-1はデジタルミキシングコンソールとHDレコーダーを一体化させた新しいコンセプトの商品です。この商品には、128トラックものMIDIシーケンサーやCD-RWレコーダーも装備しています。
TASCAMからの新製品 DM24です。24bit/96KkHz対応、5.1チャンネルサラウンド、タスカムオリジナルエフェクトやAntares、TC worksなどのプラグインエフェクトが搭載されています。また、さまざまなオーディオフォーマットにも対応しています。
限られた時間での駆け足見学となりましたが、非常に勉強になりました。映像機器や音響機器の進歩も目を見張るものがありました。また来年までどのくらい変化しているのでしょうか?来年のInterBEEも楽しみです。


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