ムーシックメッセ速報 in フランクフルト
musik messe2000 --
世界最大規模の楽器、音響機器の総合展示会、ムーシック・メッセは、毎年ドイツのフランクフルトで開かれるが、今年は初めて春の陽気の漂う4月に開催された。
その莫大な規模は想像をしのぐものがある。世界中から業界にかかわるメーカーが結集するため、ありとあらゆる楽器を全て見つけることができる。
ムーシック・メッセは巨大な建物が10棟もあるため、一つ一つのフロアーを見物しながら渡り歩くと、とてもではないが1日では終えることができないくらいの大規模を誇る。ゴルフの18ホールどころではない。少なくとも10kmは歩く覚悟がなければメッセでは通用しないのだ。無論、連絡バスは1分ごとに各棟を行き来しているのでレイジーな人でも何とか行き来できるのも事実だが、そのターミナルまで歩くのも結構距離があることは知っておこう!
水、木、金曜の最初の3日間は業界関係者のみの参加に限られるが、それでも人は多い。そして一般に開放される土、日曜になると朝から入場するための長い行列ができてしまい、入るのに30分かかってしまうほど大混雑してしまう。そんなことはお構いなしに、みんなでとにかく楽しんで、満喫できるのがムーシック・メッセ!さあ、今年はどんなショーを楽しませてくれるのだろうか?早速サウンドハウス・レポート隊の突撃だ!
ここでは面白い各種音楽グッズも見つけることができるのがうれしい。例えばこんな人物像のお人形、お部屋に飾って見ませんか?
まあ、お人形さんはさておいて、とにかく蛸壺のようなわけのわからない楽器から数千種類の打楽器まで、見始めるときりがないほど種類は豊富のひとことにつきる。
ムーシック・メッセは音に関連する巨大な博覧会なのである。
人間はやはり音楽を愛するように造られているとしか考えようのないほど、世界中でいろいろな楽器が愛用されている現実を目の当たりに見られるのがメッセだ。はてはスイート・ルックスを誇るタップダンスまで見ることができる。うれしい限りだ。
また、ムーシック・メッセを楽しむのに年齢も国境も無い。あらゆる国の人があらゆる言語で、何歳であってもエンジョイできるのがスゴイ。
とにかく大人から子供まで誰でも楽しめる。
まずは耳慣らしということで、いろいろな音楽を聴きまくって楽しむことにした。本当にあらゆるジャンルの演奏がすぐにどこででも聞くことができるのだ。大ステージでのバンドの演奏やギターソロはもちろん、クラシックの四重奏やアコーディオンのデュオ、管楽器のチーム演奏など、どれを見ても感動のあまりうっとりしてしまう。

音楽ってやっぱりいいね。世界の人のハートがひとつになるような気がしてくるんだ。
ウォームアップが終わったところで、ELECTRO VOICEのブースに行き、そこに設置された100人ほど立ち見で収容できる防音のステージに侵入した。そこではファンクの有名人、T.M.STEVENSがガンガン演奏してるではないか!ダブルネックのベースを振り回しながら熱唱するT.M.、そして彼をサポートするベーシストに2人のギタリスト、また体の芯まで心地良くずっしりとバスドラを響かせてくれるドラマーが強烈なビートで観衆に迫ってくれる。特にバスドラの音が良かった。生の音にプラスして、コンプをしっかりとかけたマイク録りのミックスで本当にからだが快適にシビレるビートを提供してくれたのだ。はまった、はまった、すご〜く気持ち良い!
そしてファンク、ロックからアコースティックのソロまで様々なジャンルを自由に楽しめる。
この様な小ライブは連日各ホールにて何十箇所も同時進行するわけだから、音楽好きのファンにとってはまさに天国の様な所だ。
メッセにくるとこれから1年間の流れがわかるという。それはどのブースにどれだけの人だかりがあるかを見るだけで良いのだ。
すなわち、人気のある商品を持つメーカー、著名なプレーヤーが専属しているメーカーには必然的に人が集まってくるので、その混雑振りを見学しながら今後の動向を見極めることができる。
そう言う意味で、ギターのセクション(ホール9)はとにかくダントツで面白い。初日から人がびっしりで、みんなプレーヤーの演奏を真剣に聞きまくっている。また、自分でヘッドフォンをひっかけてギターを弾きまくるギタリストも無数にいる。この場所こそあらゆるギターエフェクトを使ってギターを弾きまくることのできる世界唯一のギタリスト天国なのである。
LANEYやHUGE&KETTNER、PEAVEYのブースではプロ・ギタリストがガンガン弾きまくって観衆を楽しませてくれた。
うーん、ギターのリフにしびれてしまう観衆が一杯いて、いつのまにかその中に自分もはまってしまう。
もちろん周りに気を使っているから大音量では演奏しない。そのかわり、ヘッドフォンを大量に用意して、最高の音で聞かせてくれるのだ。
LANEYのブースではお馴染みの著名ギタリストが素晴らしいギターソロを演奏してくれた。
とにかく惚れ惚れするような演奏がかたっぱしから聞けるのだ。超激凄とはまさにこのこと。
対象的だったのは、FENDER、MARSHALL、GIBSON、MARTIN等の老舗のブースであり、ライブをやっていないせいもあってか、とにかく閑散としていた。
見たい人が見たい時に訪れ、さわりたい時にさわって弾くことができるのがメッセ。それにしてもこれらの老舗メーカーは本当に大丈夫だろうかと一瞬疑ってしまうくらい、ブースには人が集まっていない。
でも良いものは良い。やはりこれらの老舗メーカーがあってこそギターメーカー全体が盛り上がれるし、ファンをいつまでも魅了する不滅のベストセラーも存在するのだと思う。
MARSHALLのブースではJIM MARSHALL氏が登場してサイン会を催したために人が並んでいた。何とすごい行列が出来たのだ。リッチーブラックモアかジミーページでも登場するのかと思ったら、Mr.MARSHALLであった。ということはMARSHALL神話はまだ生きているのだ!
そして新しいメーカーも続々と登場し、デジタルの技術を活かして驚異的な新製品を続々と市場に導入している。LINE6やDIGITECH/DOD、PEAVEY等がそれら最先端を行くメーカーの例であり、とにかく目が離せない。
今回LINE6のPODに対抗してJOHNSONからJ-stationというシミュレーターが発表された。デジタル出力も搭載し、使い勝手、音も良いということで人気商品となる可能性大。PODとどちらが勝つのか、一年後の結果が楽しみだ。
一度弾いてみると病みつきになりそうな鋭く、バッチリ使える音に多くのギタリストが感動を覚えて購入を待ち遠しく思うに違いない。
またギターだけでなく、ベースやドラムなどあらゆる楽器をじっくりと見てさわることができるのが嬉しい。PAISTE等のシンバルやベースアンプ等、あらゆる楽器がスタンバイしている。
さて、ここでプロ・オーディオと呼ばれている業務用音響機器のセクションに移動してみよう。ホール4、5、6だ。まず目に付いたのは、マイクのメーカーが競い合ってステージパフォーマンスを繰り広げていることだ。
ボーカルのアカペラを前面に出したSENNHEISERやアコースティック+ボーカルのSHUREが隣同士のブースで激突しているのだ。
SHUREはワイアレスのイアフォン付トランスミッターを観衆に配って、そのワイアレスでの音造りの良さを見せ付けてくれた。


AUDIXのブースでは各種マイクやモニタースピーカーが展示されており、担当の営業者がひっきりなしに商品説明をしていた。メーカー担当者から色々と聞けるのもメッセの大きな楽しみの一つである。
今回のメッセの特徴、それはここ数年間のデジタル機器の台頭による真空管機器の人気が一服し、真のデジタル化の時代が始まったことを予感したことにつきる。
これまで各メーカーがしのぎを削っていろいろなデジタル機器を市場に導入してきたが、2000年になって、やっとどのメーカーが生き残り、どのメーカーが沈没していくかが明確になってきたのだ。
そしてこのメッセで真の力の違いを見せ付けることができたメーカーは2社しかない。ご想像のとおり、YAMAHAとSONYであった。それ以外のメーカーがだめということではない。TASCAMも次の候補の筆頭に挙げられるし、その他何社かある。しかしながら、前述の2社だけにはダントツの力の違いを感じさせられるものがある。ここまで本音を書くことのできるサウンドハウスのホームページも、なかなかですね。
YAMAHAのAW4416(写真上)は次世代のMTR+ミキサーになるか?O2Rを搭載し、スペック上は申し分なし。これでROLANDのVSシリーズの制覇にとどめをさすことができるのか、要注目である。バグさえなければ、VSをしのぐ勢いで伸びることは可能であるように思う。なぜなら、O2Rがすでに業界の標準になっているからであり、その機能を搭載することにより、安心してプロユースであることを絶対的に印象付けることができるからだ。いずれにせよYAMAHAの底力を感じる商品である。
またミキサーとしてYAMAHAのPM1D(写真上)はとてつもなく凄い商品である。確かにCRESTのようにアナログ1本で音の良さを強調するミキサーメーカーもあるが、使い勝手、総合力において、このYamahaのPM1Dに勝ることは極端に難しいだろう。業界の定番となったPMシリーズの延長にはYAMAHAのデジタル力が控えていることを忘れてはいけない。あくまで、YAMAHAは世界最強のメーカーなのだ。
そのヤマハに対抗するべく唯一の力をもっているのが天下のSONYだ。この新型ミキサーのデモには大勢の観衆が聞き入っていたほどデザインはシンプルで、操作性に優れていることを感じた。
唯一の問題は、フライドチキンを食べながら油のついた手でタッチパネルを操作するととてもヤバイことになることぐらいか?タッチパネルにオートクリーニング機能とか付けば嬉しいのだが。
何はともあれヤマハの潜在的な強敵として常にSONYが控えている。これは間違いない。いや、ヤマハだけでなく、全メーカーの潜在的強敵は、過去も将来においても常にSONYなのかもしれない。
興味深かったのはBEHRINGERだ。数年前に日本の代理店と喧嘩をしてから一時日本から姿を消し去ったBEHRINGERだが、いまだ健在なようだ。
今回日本にはミキサーの軍団から上陸をはじめてすでにその驚異的な価格設定のゆえにかなりのインパクトを市場に与えているのだが、そのBEHRINGERはギターにも力を入れ始めている。各種ギターアンプや真空管器材まで、色々登場してきて面白い。
そしてBEHRINGER社は今回パワーアンプに触手を伸ばすことが発表された。競合のMACKIEはパワーアンプで苦戦しているが、そこにさらに輪をかけるようにB社はアンプマーケットにも進出をはじめた。さて、成功するであろうか?とにかくギターとバンドのセットアップまでしてあるBEHRINGERのブースは毎年新しい話題とわからないことでいっぱいである。
あれほどまで勢いのあったMACKIEはいったいどうしてしまったのであろう。確かに株式の上場で著名になったことは事実であるが、なんとなく会社の衰退がそのときから始まったように感じているのはSHのスタッフだけであろうか?それからというもの、M社が仕掛けているのは斬新なデザインを駆使した驚異的な商品というよりもむしろ、他社の買収に走っているように思えて仕方ない。
あのCR1604が登場したときの感動をもう一度味わうことはできないのだろうか?簡単にBEHRINGERがコピーできるような商品を作ってもしょうがないではないのだろうか?そして8バスミキサーもMYMACKIESUCKS.COMの登場により酷評をあびて惨敗の結果となってしまった。MACKIE復活を期待しているユーザーは限りなく多くいるはずだ。がんばれ!
また、ムーシック・メッセは勉強の場所でもある。各種講習会が催されているだけでなく、メーカーも様々な勉強会を開いて、限られた時間を最大限に使って潜在的ユーザーの教育に力を入れることを考えている。今回、DBX社はPAの現場で定番の総合プロセッサーとなるべくDrive Rackシリーズを発表した。その講習会に毎回何十人もの人が押しかけ、プレゼンテーションに聞き入っていた。
こういうスペースと時間が多種多様にあるメッセは評価したい。勉学に励む人も決して退屈することがないからだ。そして向上心があればある程、アッという間に新技術を経験することができ、将来のユーザーとなっていくことができる。
ちなみにdbxのドライブラックはデジタルのドメインで、PAシステムにおけるミキサーとアンプ間のすべての機能をまかなうべく設計され、特にそのデジタルEQとクロスオーバーの優れた操作性、及びリモートコントロールを駆使した拡張性には目を見張るものがある。今後もdbxから目を離すことはできません。
AKGのブースに行ってみると、各種ヘッドフォンを視聴することができるデモ・セクションがあった。これは便利。これでなかなか日本では聞き比べることのできないモデルまで、しっかりと聞きこむことができるのだ。
そこでSHの評価。すでに密閉型の定番となっているK270Sはさすがに良かった。十分な音圧としっかりした音が売りですね。ただし、中高域が若干強めに出過ぎる嫌いがあるので、フラットに長時間聞くなら、他のモデルをお勧めします。といっても、これよりお勧めできるのは、もっと高価な上位機種だけ。値段を考えたら、270は良い買い物でしょう。240Mも聞き比べてみましたが、今一つセパレーションとクリアー感に欠けているようで、KS270Sの方が明かに上ですね。その他SONYやBEYER等、他社のヘッドフォンも人気モデルが続々と登場しています。
エフェクターでは久々にリバーブの大御所LEXICONが480の後継機種を発表した。其の名は960L、マルチチャンネル・デジタル・エフェクトシステムで、操作性に富み、24ビット、8IN/OUTを装備する960Lは先代の300L/480Lのずば抜けたリバーブ音を継承し、まぎれもなく世界の頂点に立つことを約束している。
K&Mのセクションには山のように各種スタンドが積み重なっていた。世界の定番スタンド・メーカーとして、不動の地位を築いたK&Mはこれからも日本で大活躍するでしょう。毎年フランクフルトのメッセで新商品を紹介しており、今回はキーボード・スタンド用のオプションや、ギタースタンドなど、かなり、楽器向けに気合が入っていました。ちなみにSHはK&Mの最大の代理店として友好関係にあり、いつでもどんなことでも自由にブース内で話し合えるのがうれしいですね。
K&Mのブースの真中の部屋にはビールとサンドイッチがいっぱいいおいてあり、誰が食べてもO.K.なのです!そうそう危うく忘れるところでした。ムーシック・メッセはどこでも食べて飲んですぐにパーティー気分になれる所なのです。だから各社ブース内はビールやシャンペン、ワインが並べてあります。
ここドイツではこういうトレード・ショーがあると仕事中にビールとワインを飲み始めて宴会のようになってしまうことがあるのです。それがドイツの良いところではないでしょうか?いつまでもネクタイをしめながら堅苦しいことをつぶやくのではなく、音楽を聴きながら、ガーっとビールを飲み、とにかくその場、その時を楽しんでしまうのです。それになれきったとき、初めて、ムーシック・メッセが自然体として輝いてくるといっても過言でありません。そうです。ありのままの自分でミュージックを吸収できるのがこのメッセなのです。
その他、SHOEPSのマイクにも注目してみた。大半のユ−ザーは知る由もないが、SHOEPSこそあのNHKなどの放送局で使いまくられている世界最高グレードのマイクなのだ。さすがにセールスの方もお固く感じられますね。
楽器フロアーホール9に行くと、正面にはROLANDが大きく陣取り、奥のほうにKORGがブースを持っている。XPシリーズのキーボードとVSシリーズの凱旋で圧倒的優位に立たされたROLANDだが、ここ最近はKORGのTritonとDシリーズにかなり喰われていることは周知の事実。
ROLANDの商品はどれをとっても落ちこぼれが無く、非常にレベルの高い商品を開発しているので、どのメーカーもついていくのが大変である。しかしKORGのTritonのインパクトは予想以上に大きい。アメリカでも馬鹿売れしているのだから、その勢いはここ1−2年はとどまることを知らないであろう。ROLAND、KORG、そしてYAMAHA。これら定番メーカーの3社は果てしなく続くキーボードの激戦を戦っていくのであろう。
といいつつも、よくよくこの2社のブースを見比べてみると、やはり全体的にまだR社が圧勝しているのである。前述したが、どれだけ人がたかるかで、今後の動向を見極めることができる。KORGは確かにTritonで強い。ところが、驚いたことに、D16/8の商品(10数台設置)の前に誰も人がこないのだ、もちろん連日。そしてR社の前にはどの商品にも人だかりがいっぱい。勝負あった!Triton強し。それまでか。あとはまだまだ、ROLANDの時代が続きそうだ。
ホール7はなんと、DJ専門に特化されていた。そしてこのホールのみ全体から離れたところに位置付けされているので、まるでDJ人間が疎外されているような気分にもなった。でもホール内に入ってみると、そこはやはりDJの世界。強烈なブレイクビーツとともに、各種デモンストレーションが行われており、とにかく音がデカイ、けむたい、それはそれは、大変な騒ぎであった。
ここでもAmericanDJは活躍していた。確かにAmericanDJといえばこれまではチープで柔なイメージがあったが、どっこい。すでにアメリカでも巨大なメーカーにのし上がったADJはそのネガティブなイメージを一新して、次から次へとよりグレードの高い新商品を開発しているのである。
新型DCPPRO500のデュアルCDプレーヤをはじめとして、各種プレーヤーに人気があった。そしてADJの照明機器に関する新製品からも目が離せない。特にVirtual Beamをゆうに凌ぐ最新鋭Joy300インテリジェント・スキャナーは、間違いなく日本でもヒットすることであろう。
ROLANDやKORGのDJブースを見渡しながら新製品をチェックしていたら、近くにVESTAXのブースを発見。早速、覗いてみるとPMCシリーズのDJミキサーやPDXターンテーブルシリーズが展示されていて、他とあまり変わらない展示内容であった。そして何とDJブースにはDMC世界大会2位のQ-BERTが目に写った!! 
VESTAXなどのショーではよく見られる彼ですが、やはりドイツにも来ていました。とにかく彼のスクラッチには驚かされました。何しろ指の動きが早すぎて肉眼では見えないのだ!スロー再生でもして欲しいぐらいです。彼の両手から繰り出される音は複雑であり、また芸術的でもあり、「スクラッチアート」と呼ぶにふさわしいものであった。スクラッチにも様々な音があり、様々なリズムがあり、最近特に加熱してきたDJブームの凄さを彼の技術の中に見たような気がした。本当にフランクフルトまで来たかいがあったものだ。
ただ見て、聞くだけで収まらないのがムーシック・メッセ。やはり展示会に来たら、何が何でも自分でプレーするのがベスト。
サウンドハウス取材陣も例外なく、みなギターの試奏にはまり、延々と引き続けた仲間もいたほど。時がすぐに去っていってしまうくらい面白い。
ギターだけでなく、キーボードであろうが、ドラムであろうが、とにかく自分の気の召すままに何でも手をつけて、音を出して、楽しんで、まったくかまわないのだ。
果てはグランドピアノでもO.K.。ここですごいショパンのポロネーズでも引けば、あっという間に(有名なプロとでも思われて)人だかりができるのだ!!絶好のチャレンジ、でもそんな勇気と実力のある人は万に一人も居ないのが現実。見ている聴衆の中にプロが一杯いると思うだけで手が震えてくるのは日本人だけか!
そうこうしてる内に日が暮れてきてしまった。こんな時、照明器材をしっかりと見てみたい。レーザーショーからフォグマシンを多用したインテリジェント・ライティング・ショーを眺めながら幻想の世界へと突入する。う〜む。感激。
フランクフルトのメッセは夢のような豪華な舞台照明の展示場でもあるのだ。これらの照明エフェクトがあってこそ、音楽の世界に新たなる感動と衝撃が生まれるのだ。世界的シェア−を誇るMARTINからアメリカにルーツを持つ巨大メーカー、AmericanDJまで、ステージに欠かせないあらゆる業務用の照明グッズを見い出すことが出来る。
さあ、今日のメッセはここで幕を閉じる。ここから皆ホテルに戻り、バーやクラブでパーティーをする準備だ。そしてザクセンハウゼウンのような繁華街でうまいドイツ料理のサウアークラウトとソーセージを腹いっぱいに食べてまた明日のムーシックに備えるのだ。
フランクフルトのムーシック・メッセ、これこそ、世界の音楽がひとつに結集され、出会いと喜びと感動が5日間連続してオファーされる音楽の楽園だ。
来年は、皆で行こう!!(RN)


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